令和8年度診療報酬改定をやさしく解説!事務さんが押さえたいポイント

令和8年度の診療報酬改定がいよいよスタートします。
「何が変わったの?」「実務にどう影響するの?」と気になる事務さんも多いのではないでしょうか。
今回の改定は、現場の業務フローや算定ルールにも関わる重要なポイントが含まれています。
本コラムでは、事務担当者が押さえておきたいポイントをやさしく解説します。


外来は「かかりつけ」がますます大事に

今回の改定では、「かかりつけ医」として患者さんを継続的に診ているかどうかが、これまで以上に重視されています。
生活習慣病の管理や定期フォロー、他の医療機関との紹介・逆紹介などがしっかりできている診療所は評価アップにつながります。

一方で、「風邪だけ診て終わり」といった単発の診療だけでは、今後は点数面でやや厳しくなる可能性もあります。

事務さんとしては、受診履歴の管理や紹介状の取り扱い、継続受診につなげる声かけなど、日々の対応が意外と重要なポイントになります。


物価高騰への対応と医療従事者の賃上げ

物価高騰への対応として「物価対応加算」の新設、再診料・入院基本料・食費や水道光熱費の引き上げが実施されます。

医療従事者の賃上げを目的とした現行の
「外来・在宅ベースアップ評価料」「入院ベースアップ評価料」については、令和9年6月以降にそれぞれ所定点数の2倍に相当する点数を設定することも盛り込まれました。

対して、継続的な賃上げに取り組んでいない医療機関は、1日当たりの入院基本料等を減算する仕組みが設けられます。

今回の改定では事務職員も賃上げ支援の対象になりました。
処遇改善は院内スタッフのモチベーションアップにもつながります。
取りこぼしのないよう積極的に算定することを心がけましょう。


在宅医療はチャンスだけど“中身”が見られる

訪問診療や在宅医療は、今回も引き続き評価が手厚くなっています。
特に、24時間対応や訪問看護との連携ができている診療所は加算が取りやすくなっています。

ただし、「体制だけ整えている」ではダメで、実際にどれくらい訪問しているか、きちんと記録が残っているかがしっかりチェックされます。

事務業務では、訪問スケジュール管理や記録の不備チェック、算定要件の確認などがより大切になります。
「あとでまとめて」ではなく、日々の積み重ねが重要です。


オンライン資格確認・電子処方箋は必須の流れ

医療DX(デジタル化)も引き続き重要です。
オンライン資格確認や電子処方箋に対応しているかどうかで、評価や点数に影響が出てきます。

未対応だと減算になるケースもあるため、「まだ様子見」は少しリスクがある状況です。

一方で、医療DXが算定要件のひとつである点数や加算は増加傾向にあります。

事務さんにとっては、受付での操作や患者さんへの案内、トラブル時の対応など、実務に直結する部分が多い分野です。
スタッフ全体で使い方を共有しておくと安心です。


発熱外来・感染対策も引き続きチェック対象

発熱患者さんへの対応や感染対策も、引き続き評価の対象です。
発熱外来の導線分けや、院内感染対策がきちんとできているかが見られます。

「コロナが落ち着いたから大丈夫」ではなく、普段からの備えが大事という流れになっています。

受付時の案内や動線誘導など、事務さんの対応も重要な役割になります。

また、発熱外来における「通常とは異なる導線」のオンライン資格確認の構築も急務です。
ネットワーク環境の整備や用意すべきデバイスを確認して、導入に向けた準備をしましょう。


改定は“現場の工夫”で差がつく

今回の改定は、「何をやっている診療所か」がはっきり評価される内容になっています。

  • かかりつけ医としての対応
  • 在宅医療への取り組み
  • デジタル化

これらをしっかり行っているかどうかで差が出てきます。

事務さんの仕事も、単なる受付・会計だけではなく、

  • 算定要件のチェック
  • 書類や記録の管理
  • 患者さんへの案内
  • 申請書類の作成

など、経営に直結する役割が大きくなっています。


まとめ

令和8年度の診療報酬改定は、「いつも通り」では対応しきれない内容になっています。

とはいえ、特別なことをするというよりは、
「日々の業務をきちんと丁寧に行うこと」 が一番の対策です。

事務さんのちょっとした気づきや対応が、算定漏れの防止や評価アップにつながることも多いので、ぜひ現場で意識してみてください。

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