― 混雑・感染リスクを乗り切る現場の知恵 ―
毎年やってくるインフルエンザの流行期。受付には発熱患者さんが集中し、待合室の混雑や感染リスクの高まりなど、通常とは違う緊張感が生まれます。そんな中でも、窓口事務のちょっとした工夫が、院内の安全性とスムーズな運営を大きく左右します。本コラムでは、現場ですぐに実践できる受付の工夫をわかりやすくご紹介します。
1. インフル流行期に起こる受付の変化
流行期には、通常とは異なる状況が一気に増えます。
- 発熱・咳症状の患者さんの急増
- 予約外受診の増加
- 待ち時間の長期化
- 院内感染への配慮の必要性
つまり、「スピード」と「安全性」の両立が求められる時期です。
2. 受付でできる感染対策の工夫
■ 動線を分ける
発熱患者さんと一般患者さんの動線をできる範囲で分けることが重要です。
例
- 発熱患者専用の受付場所を設ける
- 入り口での案内表示を工夫する
- スタッフが初動で誘導する
ポイント
“迷わせない導線”が感染リスクを下げます。
■ 事前案内を強化する
来院前にルールを伝えることで、受付の負担を減らせます。
例
- 発熱時は事前連絡をお願いする掲示
- ホームページやLINEでの案内
- 電話での事前トリアージ
ポイント
「来る前に伝える」が現場を助けます。
■ 受付での接触を最小限に
対面時間を短くすることも大切です。
例
- 記入書類を事前配布・簡略化
- 会話を簡潔にまとめる
- 必要な確認事項を事前に整理
ポイント
“短く・正確に”が基本です。
3. 混雑を乗り切る運用のポイント
■ 役割分担を明確にする
忙しいときほど、誰が何をするかをはっきりさせます。
例
- 発熱対応担当を決める
- 電話対応と窓口対応を分ける
- フォロー役を配置する
ポイント
“全員で全部やる”は逆に非効率です。
■ ピーク時間を見越した準備
過去の傾向から、混雑しやすい時間帯を把握しておきます。
例
- 朝一・夕方の体制強化
- 書類や備品の事前準備
- 人員配置の調整
ポイント
「先回り」が余裕を生みます。
4. 患者対応で意識したいこと
■ 不安への配慮
発熱患者さんは、体調だけでなく不安も抱えています。
意識したいこと
- 短くても丁寧な説明
- 待ち時間の目安を伝える
- 不安をあおらない言い方
■ 一般患者への配慮
感染を心配しているのは、他の患者さんも同じです。
意識したいこと
- 「分けて対応しています」と伝える
- 安心できる環境づくり
- 不公平感を生まない説明
5. まとめ
インフルエンザ流行期の受付業務は、通常以上に負担が大きくなります。しかし、動線の工夫や事前案内、役割分担といった“ちょっとした改善”を積み重ねることで、混乱やリスクを大きく減らすことができます。
窓口事務は、院内の「最前線」で状況をコントロールする重要な役割を担っています。忙しい時期だからこそ、無理に完璧を目指すのではなく、「安全に回す」ことを意識しながら、チームで乗り切っていきましょう。



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